カテゴリー「宮城谷昌光」の7件の記事

読後雑感「三国志 第八巻/宮城谷昌光」

 著者の歴史観には、今まで幾度も蒙を開く思いがしてきましたが(夏姫春秋・奇貨居くべし)今作でも。
 曹操・劉備の大物が亡くなっていく中で特に異彩を放つのは、なんと言っても関羽の死です。
 関羽の死は理想と離れた劉備と違い、理想(美学)を求め劉備(蜀)と共闘出来なかったという事にあるという著者の展開には、うなづけるものがありました。

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書籍「孟嘗君と戦国時代」感想

 22日に購入した本書を読み終えたので、感想を。
 読み終えて気がついたのですが、NHKで放送した「知るを楽しむ」に加筆修正した本でした。
 その放送は見ましたので気付いた後、ちょっとがっかりしてしまった。
 とはいえ戦国時代を知りたい人には、うってつけの書かと。
 既読の方にも、巻末付録の系図・年表は役立つかと思います。

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師表「子産(下)」

おそらく子孔はひとのために働いた事は、いちどもないであろう。
国民のために働く事をしない宰相が不要であるのは、鄭ばかりであるまい。

   ― 子産(下) P191 ―

子皮は家臣の尹何という者に采邑を治めさせようとした。
この人事を子産に話したが『少し、いまだ可否をしらず』と、辛口を向けた。
子皮は尹何をかばう説明をした。

 『愿(すなお)であり、わしは彼を愛している。わしを裏切るようなことはしない。かれを往かさせて学習させれば、かれはいよいよ政治というものを良く知るであろう』

それを聞いた子産は、すぐさま『それなら、だめです』と断定し、理由を述べた。

 『わたしは、学びてのちに政(まつりごと)に入る、と聞いた事がありますが、政をもって学ぶ者のことは聞いた事がありません。もし、どうしてもそれをおこなわせれば、かならず損害が生じます。たとえば狩猟のようなものです。射と御に習熟していれば、獲物がありましょう。いちども車に乗って射と御をおこなったことのない者は、失敗と転覆を懼れて、獲物を思うゆとりがあるものですか』

   ― 子産(下) P336 ―

 【子産】を読み返していて、今の政治状況を現す文面と感じたので書き出してみました。
 前半は首相に、後半は宮崎県知事に当てはまるのではないでしょうか?

 特に知事は任期途中で県政を放り出し、裏取引で国政に進出しようとしているいかがわしさを抜きにしても、大学で得た知識のみをもって県政にあたっているのですから国政に出るには経験不足で、国に損害を与えるものといえます。

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師表「太公望/宮城谷昌光」より

人にはいえぬ哀しみを越えてゆくのが、人生である。

              ~「太公望」中巻P412より~

『自分を冷静に省るのはよいのですが、萎縮してはなりません。
人はめぐりあう人によって大きくも小さくもなります。
大きくなりたかったら、自分より大きな人にぶつかってゆかねばなりません。
おのれの形を棄てるのです。
形をもったままぶつかってゆけば、その形は毀れましょう。
が、形のない者は、毀れるものがないのですから、恐れることはありますまい』

               ~「太公望」中巻P427より~

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書籍「三国志 第七巻/宮城谷昌光」感想

三国志〈第7巻〉
三国志〈第7巻〉
著者:宮城谷 昌光
出版社:文藝春秋
出版日:2008-09
価格:¥ 1,700
ランキング:48345位
おすすめ度:
在庫状況:在庫あり。
Amazon.co.jp で詳細を見る
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劉備は荊州四郡を押さえ、戦力は巨大化する。孫権、曹操と睨み合いながら、劉璋との戦いへ……。宮城谷版「三国志」怒濤の第7巻

劉備は、孫権より荊州を借り受け、更なる勢力拡大を目指し、蜀の平定に乗り出す。赤壁の戦いから態勢を立て直した曹操は、漢中に兵を進めるが、矢の雨が降るごとき馬超との熾烈な戦いが待っていた――。
劉備は、領土を得て次第に「捨てる」から「守る」を考え始めます。孫権は、劉備を牽制すべく、妹を正室として送ります。十万の孫権軍を迎え撃つことになった七千の兵の三将に曹操が指令書を収めた函を与える有名なエピソードも出てきます。
ますます目が離せない宮城谷版『三国志』第7巻です。

  久しぶりに本をネット通販ではなく、店頭で購入してきました。
  たしか『三国志 5巻』以来ですから、2006年10月以来・・・。

  店頭では三国志フェアを開催していましたが(レッドクリフ関連で)、『吉川版 三国志』は有りましたが『宮城谷版 三国志』は積まれていませんでした。
 ” 演技準拠”と”正史準拠”で区別してしたようです。

  あと『北方版 三国志』も読んでみたかったのですが、店頭には置いていませんでした。
  『楊令伝』なる本は、積まれていましたが。

 さて感想です。
 正史準拠ですから演技と違って、劉備の偽善者ぶりが全開の巻です。
 魯子敬の度胸の良さや、孫夫人の心情の描き方のくだりを読んでいると・・・、

  『宮城谷版 三国志』を読んでいて本当に良かった。

 と感じられる瞬間ですね。

 一方これまで列伝形式で個人の業績を描いていた作品群に較べると、一人一人の魅力が埋没しているのは残念。
 ”三国志と云う舞台の大きさ””史料の多さ”が逆に、宮城谷氏特有の魅力ある文章が鳴りを潜めているのか・・・。

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書籍「子産」

 最近、宮城谷昌光氏の著作「子産」を繰り返し読んでいます。
 日本の政治の停頓に嫌気がさして、この著作を読むようになっているのかもしれません。

 毎回読むたびに思うのは、子皮と子産の様な名コンビが現れてくれないかという想いです。
 尤も現在の首相には、望むべくも無い・・・。
 威が備わり、決断力を持ち、清濁併せ呑む包容力がある子皮には、遠く及ばないからです。
 というより正反対かも知れません。
 せめて決断力のある人間が、トップにいて欲しいよね。

宮城谷昌光全集〈第19巻〉子産(全)
宮城谷昌光全集〈第19巻〉子産(全)
著者:宮城谷 昌光
出版社:文藝春秋
出版日:2004-05
価格:¥ 4,800
ランキング:445610位
在庫状況:通常24時間以内に発送
Amazon.co.jp で詳細を見る
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テレビ「知るを楽しむ 孟嘗君と戦国時代」感想

 たまたまTVを点けたら、”知るを楽しむ 孟嘗君と戦国時代”という番組がやっていて驚きました。
 宮城谷昌光氏が、出ていたからです。
 内容としては平々凡々たるものですが、宮城谷氏の語りを聞きながら、氏の書いた小説の一文を思い浮かべながら見るのは、楽しかったです。

 これぞ、

子曰、學而時習之、不亦説乎

 というものでしょうか。

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